<猫カフェ>62匹中44匹病気…都が全国初の業務停止命令

◇動物愛護管理法に基づき墨田の運営会社に

猫を適切に管理せず数を増やし病気をまん延させるなどしたとして、東京都は21日、客が猫と触れ合う猫カフェの運営会社「ねこのて」(墨田区、松崎和子社長)に対し、動物愛護管理法に基づき1カ月間の業務停止を命じる行政処分をした。都によると、猫カフェに対する業務停止命令は全国初。

都によると、同社は2010年から墨田区江東橋2のマンションで営業を始め、15年6月に動物取扱業登録を更新する際、猫の数をカフェに10匹、近くのマンションの一室に15匹と申請した。

しかし、「猫の状態が良くない」「悪臭がする」といった利用者などからの苦情が相次いだため、都は15年7月以降、計22回の立ち入り検査を実施した。同年12月の立ち入り検査では、調理場などを除く約30平方メートルのカフェスペースに62匹の猫がおり、うち44匹が病気にかかっていた。

都は改善命令などを出したが同社は従わなかったため、業務停止命令を出したという。

カフェには、マンチカンやスコティッシュフォールドなどペットショップで最高30万~40万円で販売されている高級猫もいた。

毎日新聞 4月21日(木)

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横浜市が「ごみ屋敷」対策条例制定へ 来月6日まで市民意見募集

住宅の敷地内に大量のごみをため込む「ごみ屋敷」が社会問題となっている中、横浜市がごみ屋敷対策条例の制定に乗り出した。立ち入り調査や行政代執行によるごみの強制撤去などの措置を盛り込んだ骨子をまとめ、5月6日まで市民から意見を募集している(同日必着)。9月の市議会に条例案を提出、年内施行を目指す。
26日午前。横浜市内の閑静な住宅街を歩いて行くと、眼前に異質な空間が飛び込んできた。伸び放題の木々の隙間から見えるのはごみばかり。1階の屋根にはテーブルやスーツケース、掃除機が載っている。玄関口に回ると、空き缶やペットボトルなどが入った白いごみ袋が1階部分を覆い、ハエがたかっていた。

近隣住民によると、この家に住む男性が近所のごみを集め始めたのは15年ほど前だという。早朝に近所のごみをかき集めて自宅に運んでいるといい、近くに住む60代女性は「今も臭うけど、夏場は本当にきつい」と顔をしかめる。

約10年前、調査のために男性宅に入ったという元自治会役員の男性(85)は「室内は古新聞や雑誌が積んであって、なぜ捨てないのか聞いたら『読むんだ』と言っていた。放火や地震が怖いので、行政が一刻も早く何とかしてほしい」と訴える。

市によると、昨年8月時点でこうした「ごみ屋敷」に関する苦情は市に93件寄せられている。「現状では(ごみの撤去を)お願いする以外何もできない」(市健康福祉局企画課)ため、条例化の検討をスタート。骨子には、(1)立ち入り調査(2)指導(3)勧告(4)命令(5)行政代執行-など、これまで行政が着手できなかった措置を講じられるよう盛り込んだ。

ただ、同課の担当者は「ごみをためてしまう人は心身に問題を抱えていたり不幸があったり、さまざまな原因がある。条例ができても、本人との対話を進めながら解決していきたい」と話し、行政代執行などは最低限にとどめる方針。

骨子は市役所や各区役所で配布しているリーフレットや市のホームページで閲覧でき、郵送や電子メールなどで受け付ける。

問い合わせは同課(電)045・671・3662。

産経新聞 4月29日(金)

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ごみ屋敷に“法の網” 条例制定へ 氏名公表、代執行も

敷地などにごみをため込む「ごみ屋敷」に対処するための条例を神戸市が制定する。久元喜造市長が9日に記者会見し発表した。ごみの撤去などを住民に勧告、命令でき、氏名公表や過料の罰則や、市が強制的に撤去する「代執行」も行える。久元市長は「既存の法令では対応できない問題。条例だけでなく、福祉的な対応も必要だ」と話している。6月に条例案を議会に提出し、10月施行を目指す。

  市は、近隣住民の相談などを基に116カ所のごみ屋敷を把握している。このうち西区の民家では、近隣住民宅にごみを置いたとして女性(74)が2月29日に神戸西署から廃棄物処理法違反容疑で逮捕された。この民家は地域で問題化しており、市も道にはみ出たごみを複数回撤去し、口頭での指導も続けてきたという。

 ごみ屋敷を巡っては、「廃棄物ではない」と主張する住民もおり、敷地内のごみの撤去を求めるのが難しいケースもある。条例は、廃棄物などがたまり、悪臭や害虫が発生している建物をごみ屋敷に定め、改善を義務づける。行政指導や助言・指導、勧告、命令などの措置を行う。従わない場合は氏名公表や過料、代執行もできる。 ごみ屋敷の住民が地域で孤立したり、精神疾患にかかっていることも考えられるため、措置を行う際は弁護士や福祉の専門家らでつくる第三者委員会で判断する。また、社会福祉協議会とも連携して対応するという。

 

毎日新聞 3月10日(木)

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異変時は迅速対応、孤独死防止目指す 平塚田村団地、県公社と市が協定

お年寄りの孤独死防止に向け、神奈川県住宅供給公社と平塚市が新たな協定を結んだ。住民の3人に1人が65歳以上の平塚田村団地(同市田村2丁目)で、入居者らが異変に気付いた際の対応窓口を一本化し、迅速な初動体制を構築するのが狙い。県内では座間、小田原市に続く3例目で、関係者は超高齢社会を見据えた見守り活動の一環として民間マンションなどへの広がりに期待を寄せている。

1974年に入居が始まった田村団地は4~5階建てが16棟(全532戸)あり、住民は約千人。このうち65歳以上が占める割合(高齢化率)は36・9%で、平塚市全体の25・4%を大きく上回っている。

これまでに孤独死が発覚したケースは表面化していないが、異常を察知しても施錠されていて入室できない1人暮らしのケースなどへの備えとして、団地管理者の同公社と連携して防止策を講じることにした。

協定は、部屋のポストに新聞や郵便物がたまっていたり、室内から異臭がしたりといった異常を感じた場合に住民らが公社に連絡。通報を受けた公社は対象者の家族らから入室許可を得るとともに、警察や消防の立ち会いの下で玄関を解錠して立ち入り、速やかに安否確認できるようにする内容。公社への通報は、お年寄りの相談窓口を担う地域包括支援センターの職員をはじめ、民生委員や近隣住民らが、高齢者の見守り活動をする中で対応する。

22日に協定を結んだ市は、緊急時の連絡先がきちんと決められ、施錠時もドアを壊すトラブルが避けられるなどのメリットを強調し、「見守り活動をする担当者たちの心の負担も減る」と評価。今後は「県営住宅などにも協定締結を呼び掛け、民間マンションのオーナーや管理会社にもこの仕組みを広げられれば」と、全市的な見守り態勢の強化につなげたい意向を示している。

神奈川新聞 3月27日(日)

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「ごみ屋敷」問題 横浜市が4月から条例案の意見募集

住宅に大量の廃棄物などがある、いわゆる「ごみ屋敷」問題の対処に向け条例の策定作業を進めている横浜市は4月1日から、条例案の骨子について市民意見を募集する。骨子には立ち入り調査やごみの強制撤去などを盛り込んでおり、市の担当者は「指導や調査など、これまでよりも幅広いアプローチが可能となるようにする」と話している。

骨子では、対象を「物の堆積などにより悪臭を発散し、害虫などを発生させたり火災などの危険性を増加させるなど不良な生活環境をもたらしている建築物および敷地、その堆積者」と規定。地域からの孤立や生活上の課題が背景にあることを踏まえ、福祉的観点から堆積者に寄り添った支援を基本としつつ、解決が難しい場合は措置を適切に組み合わせて行うとしている。

措置としては、同意の上の立ち入り調査や書面指導、勧告、命令などを想定。命令が履行されず、著しく公益に反すると認めるときは強制的に撤去する行政代執行も可能とする。

意見募集は5月6日まで。骨子などを記したリーフレットは市役所や各区役所で配布するほか、市ホームページでも閲覧できる。意見はリーフレット付属の専用はがきやファクス、電子メールなどで受け付ける。問い合わせは市健康福祉局企画課電話045(671)3662。

神奈川新聞 3月27日(日)

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